女神（ヴィーナス）

二人は親子ほど年の離れた社員とバイト、ただそれだけの関係のはずだった。時間を忘れ盛り上がったイベント打ち上げの帰り、終電を逃した千里とバイト君は始発までの急場しのぎで近場のホテルを探す。だがあいにく週末でどこも埋まっており仕方なく相部屋に。若干の気まずさで緊張感漂う中、千里はつい夫の愚痴話をしてしまう。だが思いがけず親身に話を聞いてくれるバイト君の優しさにだんだん気を許してしまい…。大人の魅力と若い肉体、互いの利害が一致した瞬間、自然と唇が重なり合う。

触れてくれなくなった夫から逃げ出すように仕事に明け暮れる九井。冷え切った家庭に帰りたくなくて遅くまで作業をする九井を心配して同僚の小島がお茶に誘ってくれた。この誘いを受けたら何かが変わるかもしれない。現実逃避をしたくて小島の家へと上がるが、そこで思いもがけない告白を受けてしまう。夫と小島の間で揺れ動く女心。九井が選んだ道は…。

1人の女性として愛してくれなくなった夫から逃げるように同僚の誘いに乗ってしまった真里菜。ただコーヒーを一杯ご馳走になって帰るだけ。そのつもりが予想外の告白を受けてしまう。優しく情熱的な同僚を振り払うこともできず、何崩し的に受け入れるが…次第に恋心が芽生えはじめ…。

忙しくも充実した新婚生活を楽しんでいた加奈。何不自由ない幸せな生活だが、隣人・坂本のねっとりした視線に不安を覚え始めていた。それから数日、何事もない日々が続きそんな不安も忘れかけていたとき、坂本とマンションのエントランスでばったり出会ってしまう。夫の留守中に知ってしまった背徳快楽。抵抗する心とは裏腹に身体は快感を求め出していき…。

夫の代わりにマイホームのリフォームを計画している好菜穂。ひいきにしている銀行員にローンについて詳しい説明を受けながら好菜穂は相手の舐めまわすようなイヤらしい目つきに身体をこわばらせる。不安は現実となり、夫以外の味を覚えた身体は浮気快楽の虜になっていき…。